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総合発表会

2025年3月4日 10時25分
校長室より

総合発表会の開会行事と閉会行事で、次にようなお話をさせていただきました。

【開会行事】

皆さん、おはようございます。

本日は、令和6年度、第27回、川之石高等学校総合発表会を、保護者の方々、地域の方々、また、学校関係者の方々に、御参観いただきながら    開催できますこと、心から嬉しく感じています。

さて、本日の発表会は、南予で唯一の、総合学科である本校にとって、とても大切な行事です。

総合学科は、生徒の皆さんが、自分の個性を伸ばし、主体的に進路を決定し、意欲的に学べるよう、普通科と、農業・商業・工業・福祉などの職業学科に加わる、新しい第3の学科として生まれました。そして、その総合学科の特長ともいえる、大切な取組の一つが、「総合探究」です。1年次生は「産業社会と人間」、2年次生は「総合探究Ⅰ」、3年次生は「総合探究Ⅱ」、の授業の中で、皆さんは、自分の将来像を描き、課題を見つけ、その課題の解決に向けた研究を行います。

今の変化の激しい社会では、日々、新しい問題が起こっており、また新しい問題であるだけに、その解決方法も定まっていないものが、数多くあります。3年間の「総合探究」の取組は、そのような問題に対して、皆さんが、どのような態度で臨むのか、自分自身で考え、決めていくための、訓練の場でもあるのです。そして、その成果を、みんなで共有する場が、この総合発表会です。

本日、代表として発表する生徒の皆さんには、自分の研究に自信を持ち、堂々と発表してもらいたいと思います。

また、参観する生徒の皆さんには、発表内容からはもちろん、発表者の、研究に取り組んだ気持ちや姿勢からも多くのことを学び、自分の研究を  広げたり深めたりする手掛かりとしてほしいと思います。

本日の発表会が、皆さんにとって、貴重な成長の機会となることを期待して、開会のあいさつとします。

【閉会行事】

本日、発表してくれた、1、2、3年次生の代表の皆さん、お疲れさまでした。

最初に、3年次生10名の代表による、「総合探究Ⅱ」の研究発表について感想を述べたいと思います。

どの発表も、「なぜ、それを研究するのか」という課題意識が明確で、また、「研究内容を、どのように表現すれば、皆に伝わりやすいのか」ということを、よく工夫した、「さすがに代表者の発表だ」、という、説得力に富んだものでした。これは、1年次の「産業社会と人間」のライフプランや、2年次の「総合探究Ⅰ」のディベートの取組を通して身に付けた、学びの成果であると感じました。この後、審査結果の発表があり、最優秀、優秀が選ばれますが、誰が選ばれてもおかしくない、レベルの高い発表であったと思います。そしてそれは、今日、発表してくれた、代表者10名以外の皆さんの研究にも、言えるのではないかと思っています。

私は、これまでに、「総合探究Ⅱ」の時間に、各教室で行われた皆さんの発表を、できる限り参観させてもらいました。もちろん、同時に行われているものを、全て見ることはできませんでしたが、今日発表をした代表者以外の一人一人が、しっかりと準備をし、大変立派な発表をしているのを見ることができました。今日、発表してくれた、代表者の皆さんに対してはもちろん、これまで、「産業社会と人間」、「総合探究Ⅰ」、「総合探究Ⅱ」にまじめに取り組み、地道に自分の能力を伸ばしてきた3年次生、全ての皆さんに、拍手を送りたいと思います。

続いて、1・2年次生の、代表者による発表への感想を、述べたいと思います。審査のために、聞けなかった発表については、事前にいただいた原稿を、読ませていただきました。

まず、「産業社会と人間」で、ライフプランを発表してくれた、1年次生、2名の皆さん。二人が、それぞれの夢に向かって、しっかりとしたライフプランを立て、その実現に、強い意志を持って取り組んでいることが伝わってくる内容でした。以前にもお話ししましたが、何も行動しないまま、 学力面や経済面から、自分の夢に限界を設け、あきらめてしまうのは、もったいないと思います。夢に向かう道は、先が見えないという意味で、迷路と似ていますが、迷路も、その場に立ち止まったままでは、選んだ道が正しいのか、それとも行き止まりなのかは分かりません。自分の夢に向かって、まずは一歩、踏み出し、行動してほしいと思います。

次に、「総合探究Ⅰ」で、ディベートの発表をしてくれた、2年次生、3名の皆さん。皆さんが、今の日本社会に関心を持ち、その課題を、自らの問題として取り組んでいることが、伝わってくる内容でした。私は、皆さんが取り組んでいるディベートが、皆さんが生きていく上で、とても大切な、訓練の場になると考えています。ディベートで勝とうと思えば、意見に説得力を持たせるための、根拠が必要です。物事を、うわさや印象だけで判断せず、それが真実なのか、その根拠を確かめるというのは、皆さんが 生きていく上で、大切な姿勢です。また、ディベートで勝とうと思えば、相手の立論や反対尋問を、予想することが必要になってきます。これは、相手の立場に立って物事を考え、その価値観を尊重することにつながります。そして、自分の考え方を見直して、相手の意見や 批判に耐えることができる、よりよいものに改善していくことができるようになるのです。このような意義を持つディベートに、皆さん、これからも積極的に取り組んでほしいと思います。

最後になりましたが、発表会の運営や進行に協力してくれた、生徒の皆さん、先生方に、心からお礼を述べ、講評とします。

介護福祉士国家試験受験生への激励

2025年3月4日 10時20分
校長室より

介護福祉士国家試験受験生への激励として、次のようなお話をさせていただきました。

皆さん、こんにちは。皆さんが、今週末の日曜日、介護福祉士国家試験を受験されると聞きましたので、一言、応援の挨拶をさせてもらいます。

皆さんは、福祉系列を選択して以降、長い間、勉強と実習に励んできました。特に試験が迫ってからは、8限目までの授業、土日祝日も登校して勉強、お正月も4日から補習に参加するなど、最大限の努力を、積み重ねてきたことと思います。

これまでの努力を信じ、自信を持って、その上で、取りこぼしがないよう、試験の直前まで勉強を続けてください。

私も、おととい、金子先生からお話を聞いて今日の挨拶をさせてもらうことになった時に、その試験がどのようなものか、過去問を見てみました。問題は5者択一で、125問あり、午前中に100分、午後に120分かけて解答すると知って、大変な試験であることが分かりました。

そして、その問題を見て、確かに、法律の内容や、専門用語、正しい手順や数値など、介護の知識や技術を問う問題が多いのは当然ですが、介護を必要とする方に接する際の、態度や姿勢、声掛けや質問の仕方、家族への配慮など、介護に携わる者としての、心がまえや思いやり、といった、人間性や適性を問われる問題も、多く出題されているなと感じました。

これまで、多くの施設等で実習を積んできた皆さんは、知識や技術はもちろんのこと、何よりも大切な、介護を必要とする方へ接する際の心がまえや思いやりを身に付けています。試験当日は、緊張するかもしれませんが、そのような時にこそ、これまで、実習を通して学び、身に付けてきたことを思い出し、自信を持って、落ち着いて、最後まで頑張ってください。

介護福祉士は、高齢社会において、ますます重要な役割を担っていく職業です。皆さんが介護福祉士試験に合格し、多くの人々の生活を支え、豊かなものにしていってくれる人材となることを期待して、激励の挨拶とします。

第3学期始業式

2025年3月4日 10時12分
校長室より

第3学期始業式の校長式辞として、次のようなお話をさせていただきました。

皆さん、おはようございます。令和7年がスタートして、はや1週間以上が過ぎました。

私は、2学期の終業式で、能登半島地震の話をして、冬休み中に、南海トラフ地震への備えについて、保護者の方たちと話し合ってみてください、とお願いしました。

冬休み中には、能登半島の現状を伝える番組が放送されたり、能登半島の過疎問題に関連して紹介した「スキップとローファー」のアニメが、ちょうど先日の日曜から、NHKのEテレで放送され始めたりしましたので、皆さん、私の話を思い出してくれたかな、などと考えていましたが、どうだったでしょう。

実際に、話し合ったり、災害に対して、何か備えを充実させたりすることができたでしょうか。

そういう私は、発電機用のカセットボンベを、追加で買ったり、それらをしまうベランダストッカーを買ったりして、少しは備えが進みましたが、地震は、明日、起こるかもしれないのに、1週間先のお正月の特売で買おう、などと考えて購入したりするなど、やはり、いくら確率が高いとはいえ、いつ起こるか分からないものに備える、というのは、難しいことだなと感じています。

では、いつ起こるか、はっきりと分かっているものについてはどうでしょうか。

皆さんにとって身近なところでいうと、例えば、年度末考査がありますし、3年次生は、それに加えて入学試験や資格試験、そして卒業式、引っ越しなど、いつあるのか分かっているものが数多くあります。

今日から始まる3学期は、とても短いですが、1・2年次生にとっては年次のまとめ、3年次生にとっては、高校生活の「総まとめ」の期間です。そして同時に、1・2年次生にとっては次の年次の、3年次生にとっては新生活の準備期間でもあります。

この短く、そして大切な3学期に、やるべきことは何なのか、まずはしっかりと把握し、優先順位を付け、目標を設定して、計画的に取り組んでください。

そして、その計画を立てる際、これまでよりも、少しだけ、高い目標を設定し、挑戦してみましょう。挑戦といっても、特別なことでなくて構いません。部活動で新しいトレーニングを取り入れてみたり、苦手科目の勉強方法を先生に聞いてみたり、友達や保護者に話しかける回数を増やしてみたり、と、これらも立派な挑戦です。失敗してもかまいません。その失敗は、次の挑戦に生かされます。

学校は、皆さんにとって、様々なことに挑戦できる場所であり、何度でも失敗できる場所です。先生方は、皆さんの挑戦を応援し、失敗したときには支え、一人一人の才能を引き出し、伸ばすため、全力でサポートしていきます。

皆さんにとって、3学期が充実したものとなり、また、そのために、私たち教職員が役立てることを願って、式辞とします。

第2学期終業式

2025年3月4日 10時07分
校長室より

第2学期終業式の校長式辞として、次のようなお話をさせていただきました。

改めまして、おはようございます。今日は、2学期の終業式です。令和6年も、あと10日ほどになりました。

先日、今年の漢字が発表されましたが、皆さん、何が選ばれたか、知っていますか?

1位に選ばれたのは、「金(きん、かね)」でした。皆さんは、どのような感想を持ったでしょうか。

私が、選ぶとすれば、「金(きん)」よりも、2位に入った、災害の「災」、4位に入った、地震の「震」の方を選ぶかな、というのが、個人的な感想です。振り返ると、令和6年は、波乱のスタートでした。能登半島で、震度7という大きな地震があり、それが、1月1日という、家族や親戚が、そろって祝う、お正月に起きた、というのは、衝撃でした。

また、地震そのものもですが、その後の復興がとても遅く、9月には豪雨もあり、そして今、大雪の季節が迫っているのに、避難所で暮らす人たちが大勢いる、といったニュースを聞くと、被災者の方たちの生活が、とても心配になってきます。

ところで、皆さんは、「スキップとローファー」というマンガを読んだことは、ありますか。

先生たち用の月刊誌のようなものがあり、その中に、今、先生たちに勧めるマンガ、というようなコーナーがあって、私もそれをきっかけに、少し読んでみたのですが、ストーリーは、能登半島の先端の小さな町から、将来、東大を出て官僚となり、地方の過疎問題に取り組みたい、という目標を持って、東京の高校に進学した主人公と、周囲の友人たちとの交流を描いたものとなっています。

今回の能登半島の災害が、このストーリーに、影響を与えているのか、これから与えていくのか、途中までしか読んでいない私は知りませんが、愛媛の南予地方という、同じ過疎の問題を抱える地域に住む一人として、過疎地域で災害にあう、ということへの不安や心配は、他人事ではないなと感じています。

実際に、この南予でも、4月には震度6弱の地震がありましたし、8月には宮崎県沖で大きな地震があり、南海トラフ地震、発生の可能性が、高まっている、とする、臨時情報が発表されました。南海トラフ地震が10年以内に発生する確率は約30%、30年以内だと70~80%、50年以内では90%かそれ以上とされていて、被害予測は、東日本大震災の約10倍ともいわれています。

皆さんは、防災のために何か備えているでしょうか。私は、今年、カセットガスが燃料の発電機と、水で膨らむ土嚢を買いました。幸い、まだ使う機会はないですが、いざというときに慌てないよう、冬休み中に、試しに使ってみようかなと思っています。

皆さんも、この冬休み、保護者の方と、家の中の危険個所のチェック、避難場所や連絡方法の確認など、防災について考え、話し合ってみましょう。

皆さんが、楽しいお正月を過ごし、3学期に、また元気に登校してくれるようお願いして、式辞とします。

校内球技大会

2025年3月4日 10時02分
校長室より

校内球技大会の開会式と閉会式で、次のようなお話をさせていただきました。

【開会式・挨拶】

皆さん、おはようございます。今日は、第2学期の球技大会です。

私は、高校生の皆さんが、明るく、元気に、スポーツに取り組む姿を見るのがとても好きです。

最近、ケーブルテレビで、いろいろな学校の運動会が放送されていますが、自分の団の勝利を目指して、全力で競い合う姿には、思わず引き込まれ、最後まで見てしまいます。

今日の球技大会も、皆さん全力で、クラスの勝利を目指して頑張ってください。

また、球技大会は、競技を通じて、クラスの仲間との友情を深めるとともに、相手のチームやルールを尊重する、という態度を養うための行事でもあります。本日は、審判の指示にはきちんと従って、道具も大切にしながら、プレーしましょう。

応援する際にも、マナーを守り、言葉遣いにも 注意をして、相手を思いやる気持ちを、忘れないようにしてください。

今日の球技大会が、皆さんにとって、よい思い出となることを期待して、開会のあいさつとします。

【閉会式・講評】

皆さん、一日、お疲れさまでした。

開会式では、皆さんに、楽しく、思い出に残る大会にしてください、とお願いしましたが、どうだったでしょうか。

私も、約30年ぶりにバドミントンをして、30年前のラケットと自分のアキレス腱が心配でしたが、とても楽しい一日となりました。

先ほど、表彰されたチームの皆さんにとっても、また、惜しくも表彰を逃したチームの皆さんにとっても、全力でプレーした今日の一日が、よい 思い出となってくれればいいなと願っています。

そして、今日の大会で、より強くなったクラスの団結力を、今後の高校生活に生かしてほしいと思います。

最後になりましたが、球技大会の準備と運営に尽力してくれた、生徒会や体育委員の皆さん、先生方に、感謝申し上げて、講評とします。

創立110周年記念川高祭

2024年11月8日 15時37分
校長室より

11月8日に開催された創立110周年記念川高祭の開会式と閉会式で、次のような趣旨の挨拶をさせていただきました。

【開会式】

生徒の皆さん、おはようございます。今日は、110周年という記念の川高祭です。

昨日の記念式典では、太陽パーツ会長で同窓会関西支部長の、城岡陽志(しろおか きよし)様に御講演いただきましたが、その後お話をさせて  いただく中で、校内ですれ違ったり講演を聞いたりする際の、皆さんの態度や姿勢をほめていただくことができました。

5月に本校であった同窓会の役員会の際にも、関東・松山の支部長さんから、皆さんの元気な挨拶をほめていただいたというお話を紹介しましたが、故郷を離れてから半世紀以上、母校を訪れるのも久しぶりとなる先輩方にとって、後輩である皆さんが、明るく素直に成長している姿を見て、本当にうれしかったのだろうなと感じるとともに、そのような皆さんを、私自身誇らしく思いました。

皆さんは、普段から、当たり前のように挨拶をしてくれていますし、校外でのボランティアやお祭りなどの地域行事にも積極的に参加してくれていますが、このような皆さん一人一人の行動は、皆さんが思っている以上に、周りの人たちや地域に、笑顔と元気を与えてくれています。

今日の川高祭では、多くの保護者や地域の方々に、本校を訪れていただきます。川高と川高生のよさを、さらに多くの保護者、地域の方々に、知っていただける一日になればいいなと期待しています。

そして、本日、御来場の皆さま、記念川高祭にようこそ、おいでくださいました。

本日の川高祭のために、生徒たちは、各部活動や年次、生徒会や委員会、家庭クラブや農業クラブなどで、協力し合いながら、御来場の皆様に    楽しんでいただけるよう、準備をしてまいりました。

是非、楽しんでいただき、お言葉もかけていただければ、励みにもなると思いますので、よろしくお願いいたします。

本日の川高祭が、みんなにとって、よい思い出の一日となることを期待して挨拶とします。

【閉会式】

みなさん、記念川高祭、楽しめたでしょうか。

最初の発表会も、その後の展示や模擬店、体験などの催し物も、観る人や参加する人に、「楽しんでもらおう」とする意欲や工夫が感じられる、とても、すばらしいものでした。

何かをやろうとするときに、その何かをやる側、自分たちの側だけでなく、その何かを受け取る側、相手側のことを考えながら取り組むのは、とても大切なことだと思います。

また、そうすることで、何かイベントなどに参加する側になった時にも、その準備をしてくれた人たちのことを考えることができるようになり、 イベントなどを、より楽しむことができるようになるのではないでしょうか。

川高祭、私は2回目の参加でしたが、心から楽しむことができました。

今日の川高祭を素晴らしいものにしてくれた、生徒の皆さん、保護者や地域の方々に、心からお礼を申し上げ、終わりの挨拶とさせていただきます。本日は、ありがとうございました。

創立110周年記念式典

2024年11月7日 13時39分
校長室より

本校創立110周年記念式典を11月7日に挙行し、式辞として次のような話をさせていただきました。

菊薫る今日の佳き日に、御来賓の方々、同窓会の皆様方の御臨席を賜り、愛媛県立川之石高等学校創立110周年記念式典を挙行できますことは、生徒・教職員にとって、この上ない喜びであり、心から感謝申し上げます。

また、今年度、「教育振興会」の皆様方には、生徒・教職員に記念Tシャツを配布いただき、これを着用して行った記念体育祭等により、学校の一体感を、より高めることができました。同会は、本校教育活動の振興のため、同窓会・OB、地域・保護者の方々により設立された団体です。本校の今日の発展があるのは、このように御支援いただく方々のおかげであると、改めて実感いたしました。

本校は、「地域に貢献する人材育成を」という熱い思いで設立された「伊方農業学校」と、「広く一般家庭の女子にも教育を」という声に応え設立された「川之石高等女学校」を母体とし、令和の今日まで、110年の歴史を刻んでまいりました。卒業生は1万7千名を超え、全国の各地・各界で目覚ましい活躍をされていること、また、卒業後も地元に残り、地域社会発展の中心的な役割を果たされている同窓生が多くいらっしゃることは、私ども生徒・教職員にとって大きな財産であり、心強い限りです。

さて、そのような本校ですが、令和5年3月に、愛媛県県立学校振興計画が発表され、令和8年度に八幡浜市内3校が統合されることとなっています。そのような中で迎えたのが、110周年という記念の年であり、記念テーマは、生徒から寄せられた「進取果敢 若き力で ~長き伝統と新たな歴史が今ここに~」といたしました。進取とは、「古い慣習にとらわれず、進んで新しい物事に取り組むこと」、果敢とは、「決断力に富み、思い切って物事を行うさま」を言います。

皆様、御承知の通り、ここ川之石は、古くから海運業で発展し、最先端の文化や産業を、真っ先に受けいれる窓口となってまいりました。四国初となる紡績会社や電灯、愛媛初となる銀行が設置されたことは、進取の気性の現れです。また、アメリカへの移民を目指し、世界初の個人による帆船での太平洋横断が、ここ川之石から、川之石の人たちによりなされたことは、まさに果敢な挑戦であったと言えるでしょう。

そこで、生徒の皆さんにお願いです。皆さんは、記念テーマが訴えているように、今後も、川之石の伝統を受け継ぎつつ、新たな時代を切り開くチャレンジを、力強く、続けていってください。皆さん一人一人が、切り開き、歩んでいく道こそが、川之石高校の新たな歴史となり、川之石高校の名を、未来につなげていってくれるものと確信しています。

終わりになりましたが、御臨席の皆様に、これまで本校が賜りました御厚情に改めて感謝申し上げますとともに、引き続き、御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、式辞といたします。

修学旅行結団式

2024年10月4日 11時20分
校長室より

2年次生が出発する修学旅行の結団式で、次のような話をさせていただきました。

皆さん、いよいよ修学旅行が、近づいてきました。

「時間やルールを守ることの大切さ」「集団行動を、ともにする友達への思いやり」「保護者の方への、感謝の気持ち」等については、これまでにも、お話があったと思います。とても大切なことですので、しっかり心にとめて、行動してください。

今日は、私の方からは、これ以外で、簡単なお願いを、述べさせてもらいます。

皆さん、修学旅行では、それぞれ、楽しみにしていることがあると思いますが、旅行中、そこから少し視野を広げて、いろいろなものを見てきてください。

私が特に見てきてほしいのは、「人」です。都会、特に東京では、いろいろな人が、いろいろな姿や服装で、地方にはないような仕事をしたり、趣味を楽しんだり、あるいは何もしていなかったりしています。それぞれが、それぞれの生き方をしていいのだな、ということが、とても分かりやすく、目で見て、感じられると思います。

皆さんは、これから進路を決めたり、いったん決めた進路を変更したり、さらには人間関係や生き方で、悩んだりすることがあると思いますが、その時に、「こうでなくてはいけない」という、一つの考え方に追い込まれ過ぎず、力を抜いて 考えるということは、とても大切な心の持ち方です。 

いろいろな人を見ることで、皆さんの「心の弾力」のようなものが、少し、強くなってくれればいいなと思っていますし、期待しています。

生徒会・家庭クラブ新役員任命式

2024年9月25日 08時21分
校長室より

生徒会・家庭クラブの新役員任命式で、次のようなお話をさせていただきました。

皆さん、おはようございます。ただいま、生徒会、家庭クラブの、新役員の任命を行いました。

生徒会も家庭クラブも、生徒の皆さん自身が、学校生活を、より良いものにしていくための組織であり、そのリーダーとなるのが、生徒会、家庭クラブ役員の皆さんです。

今日は、新役員の任命式ですが、まずは、これまで、労力を惜しまず活動してくれた、現役員の皆さんに、感謝したいと思います。多くの場面で、全体のために汗を流してくれている姿に、日々感心していました。ありがとうございました。

そして、新役員の皆さん。本校の生徒会、家庭クラブは、70年以上の歴史を持っています。その時代、その時代の先輩役員たちが、この川之石高校を、より良い学校にしようと頑張ってきました。新役員の皆さんは、先輩方の伝統を受け継ぎながら、自分たちならではの活動に取り組んでください。

本校は、今年、創立110周年を迎え、そして令和8年度には、八幡浜高校、八幡浜工業高校と統合し、新しい形の学校となることが決まっています。この、大きな節目を迎える時期に、役員となった皆さんは、やりがいもありますが、大変なことも多いと思います。全生徒の皆さんは、新役員の皆さんを、応援し、支えてほしいと思います。

本校の生徒会、家庭クラブの活動が、新しいリーダーの下、全生徒が取り組む、より素晴らしい活動として引き継がれていくことを期待しています。

110周年記念体育祭

2024年9月10日 16時57分
校長室より

本校110周年記念体育祭の開会式と閉会式で、次のような趣旨の挨拶をさせていただきました。

【開会式】

皆さん、おはようございます。本日は、川之石高校、110周年、記念体育祭を、御来賓の方々、保護者の方々、地域の方々の御観覧の下、盛大に開催できますことを、心から、嬉しく、また、ありがたく感じています。

さて、体育祭は、選手の力や、団のチームワークを発揮する場であると同時に、過去の先輩方の伝統を、引き継いでいく場でもあります。

私は、今年、110周年を迎えるに当たって、本校の歴史を、紐解いてみたのですが、本校の前身である、伊方農業学校と川之石高等女学校の、  第1回運動会が、昭和16年に開かれたとの記録を見つけました。

昭和16年と言えば、太平洋戦争が始まった年であり、強い国づくりのための運動、という側面があったようです。

そのような時代の中で始まった本校の運動会が、激動の時代を超え、その時代その時代の川高生たちが、全力で躍動し、青春を謳歌する行事となり、昭和、平成、令和と受け継がれてきた、そう考えると、今日、青空の下、皆さんと一緒に、体育祭を迎えられることのありがたさを、一層、強く感じます。

皆さんも、川高の長い歴史の中で、今日という同じ時間を、仲間たちと共有できることの意味を、しっかりと感じ、大切にして、その大切な思いを、また来年へと引き継いでいってください。

皆さんにとって、思い出に残る、素晴らしい体育祭となることを期待して、挨拶とします。

【閉会式】

皆さん、素晴らしい体育祭でした。

私は、1学期の体育祭の結団式で、皆さんに、体育祭を通して、「団の勝利」を目指すことはもちろん、「自分の力」を出し切る強い意志や、「相手の気持ち」を思いやるやさしさ、などを身に付けてほしいとお願いしました。

本日の体育祭を見て、このお願いは、十二分に達成されたと感じています。心から拍手を送りたいと思います。

準備期間から今日まで、体育祭という一つの目標に向かって、みんなが一致団結して頑張った、という貴重な経験の中で、感じたことや学んだことを、明日からの学校生活に生かしてください。

最後になりますが、本日、生徒たちを、温かく見守っていただいた、御来賓、保護者、地域の方々に、心から感謝申し上げ、閉会の挨拶といたします。本日は、ありがとうございました。