第2学期終業式
2025年3月4日 10時07分第2学期終業式の校長式辞として、次のようなお話をさせていただきました。
改めまして、おはようございます。今日は、2学期の終業式です。令和6年も、あと10日ほどになりました。
先日、今年の漢字が発表されましたが、皆さん、何が選ばれたか、知っていますか?
1位に選ばれたのは、「金(きん、かね)」でした。皆さんは、どのような感想を持ったでしょうか。
私が、選ぶとすれば、「金(きん)」よりも、2位に入った、災害の「災」、4位に入った、地震の「震」の方を選ぶかな、というのが、個人的な感想です。振り返ると、令和6年は、波乱のスタートでした。能登半島で、震度7という大きな地震があり、それが、1月1日という、家族や親戚が、そろって祝う、お正月に起きた、というのは、衝撃でした。
また、地震そのものもですが、その後の復興がとても遅く、9月には豪雨もあり、そして今、大雪の季節が迫っているのに、避難所で暮らす人たちが大勢いる、といったニュースを聞くと、被災者の方たちの生活が、とても心配になってきます。
ところで、皆さんは、「スキップとローファー」というマンガを読んだことは、ありますか。
先生たち用の月刊誌のようなものがあり、その中に、今、先生たちに勧めるマンガ、というようなコーナーがあって、私もそれをきっかけに、少し読んでみたのですが、ストーリーは、能登半島の先端の小さな町から、将来、東大を出て官僚となり、地方の過疎問題に取り組みたい、という目標を持って、東京の高校に進学した主人公と、周囲の友人たちとの交流を描いたものとなっています。
今回の能登半島の災害が、このストーリーに、影響を与えているのか、これから与えていくのか、途中までしか読んでいない私は知りませんが、愛媛の南予地方という、同じ過疎の問題を抱える地域に住む一人として、過疎地域で災害にあう、ということへの不安や心配は、他人事ではないなと感じています。
実際に、この南予でも、4月には震度6弱の地震がありましたし、8月には宮崎県沖で大きな地震があり、南海トラフ地震、発生の可能性が、高まっている、とする、臨時情報が発表されました。南海トラフ地震が10年以内に発生する確率は約30%、30年以内だと70~80%、50年以内では90%かそれ以上とされていて、被害予測は、東日本大震災の約10倍ともいわれています。
皆さんは、防災のために何か備えているでしょうか。私は、今年、カセットガスが燃料の発電機と、水で膨らむ土嚢を買いました。幸い、まだ使う機会はないですが、いざというときに慌てないよう、冬休み中に、試しに使ってみようかなと思っています。
皆さんも、この冬休み、保護者の方と、家の中の危険個所のチェック、避難場所や連絡方法の確認など、防災について考え、話し合ってみましょう。
皆さんが、楽しいお正月を過ごし、3学期に、また元気に登校してくれるようお願いして、式辞とします。