本日12月20日(月)、第2学期終業式を行い、式辞として次のような話をいたしました。
皆さん、おはようございます。この終業式の後、ゆっくり時間をかけて2学期の自分を思い返し、今年1年を振り返ってください。
さて、「反省」という言葉から何を思い浮かべますか。「ごめんなさい」とか「気を付けます」という言葉や、頭を下げる、気持ちが落ち込むなどの行為を想像する人がいるかもしれません。反省とは、自分の過去の発言や行動を振り返り、悪い点を認めたり、悪い点がなかったかどうかを考えたりすることです。そして、どうすればよかったのか、今後どうすべきかを考え、自分を変えることです。
自分のよくないところを認め、正直に謝り、自分を情けなく感じるのは、大事なことです。ただ、そこに止まってしまえば、反省としては十分ではありません。一歩進み、自分の考え方や行動を変える努力をすることが、本当の反省です。「反省を生かす」というのは、自分の生き方を変える、ということなのです。もちろん、すべてを一度に変えるのは簡単ではありません。私の場合は、自分にとって優先順位が高く、取り組みやすいことをいくつか選び、それらを習慣になるまで繰り返しています。
話を聞いて、「なるほど」とか「自分はどうか」と思ってくれた人がいれば、とてもうれしいです。なぜなら、学ぶことの楽しさを感じてもらえた、と思うからです。4月、入学間もない1年次生に、私が確信している二つのことを話しました。そのうちの一つは、思いもよらなかったことに気付き新たなことを知ること、すなわち「学ぶこと」、の楽しさについてです。いろいろな言葉や考え方を知れば知るほど、頭の中の世界が広がり、自分の心の中の、知識や感情の「引き出し」が多くなること。それにともない、会話をすることがおもしろくなり、相手を思いやる大切さにも気づき、楽しみや喜びが増えること。私が、経験をとおして固く信じている、それらのことを1年次生に伝えました。学校ホームページの「校長室より」にも載せていますので、興味がある人は、読んでください。
第2学期の終業式にあたり、「反省する」ということと、「学ぶ」ということについて話をしました。皆さんにも、それらのことを、冬休みを利用してじっくりと考えてほしいと思います。校訓の一つである、「自学」の実践です。そして、新型コロナウイルス感染症の予防をしっかりと行い、体調には十分に気を付けて、よい年を迎えてください。3学期の始業式で、皆さん全員と元気に挨拶を交わせることを楽しみにしています。
12月13日(月)に第2学期校内球技大会を実施しました。グラウンド、体育館、卓球場及び武道場を会場とした四つの種目(サッカー、硬式テニス、バドミントン及び卓球)に分かれた生徒たちは、それぞれに熱戦を繰り広げ、競技を楽しんでいました。開会式と閉会式で、次のような話を生徒たちにしました。
【開会式】
皆さん、おはようございます。今日の球技大会を楽しみにしていた人は多いでしょう。私もスポーツが大好きで、自分でプレーをするのも他の人のプレーを観るのも楽しんでいます。「スポーツ」という言葉の由来や起源が、「気持ちを移すこと」すなわち気分転換からきているという話を以前に聞き、なるほど、と思った記憶があります。スポーツをしているときは心と体が集中していて他のことが気にならず、体を動かせば気持ちまでも高揚して清々しい気分になるからです。皆さんもそれぞれ競技に参加し、心と体をリフレッシュしてください。
スポーツが楽しいのは何故か。同じ勝利を目指し競い合う相手がいて、ルールがあり、それ守るための審判がいるからだ、と私は思っています。競技に真面目に取り組まず、ルールもなく、あってもそれを守らなければ、きっと、つまらないものとなり、スポーツではなくなるでしょう。
そこで、皆さんにお願いです。対戦相手を敬いルールと審判を尊重して試合に臨んでください。そのためにも、十分な備えをしてケガを防ぎ、時間を守ってください。そして、これまで同様に3密を避け、試合中を除いて、声を出しての応援や友達と話しをするときはマスクを着け、手指消毒をしっかりと行うなど、新型コロナウイルス感染症の予防に努めてください。
「心と体をリフレッシュする」、「相手を敬い、ルールと審判を尊重する」。このことを心にとめ、今日一日を有意義に過ごしてください。皆さんが生き生きとプレーされることを期待して、開会のあいさつとします。
【閉会式】
皆さん、競技を楽しみ、心も体もリフレッシュできましたか。すべての会場をまわり、皆さんの生き生きとした姿を観て、とてもうれしい気持ちになりました。そして、「スポーツはいいなぁ」と改めて思いました。
開会式のあいさつの中で、スポーツは、競い合う相手がいて、ルールがあり、審判がいるからこそ楽しいという話をしました。中でも、球技種目は特に、仲間と連携し、一緒になって勝負を競う楽しさや喜びを味わうことができます。本校が、「スポーツ大会」ではなく、「球技大会」の名称を使ってきたのは、「よい仲間づくり」を大切な目的の一つにしているからでしょう。
いろいろな大会の選手宣誓の中で、「スポーツマンシップにのっとり、正々堂々と戦う」という言葉が使われます。それは、相手を敬い、ルールと審判を尊重して戦うこと、そして、もし負けても、卑屈にならず、相手を称え、次に向かって進むこと、それらを選手たちを代表して誓っているのだと思います。
皆さん、仲間と一緒に楽しんだ球技大会を通して学んだことを、どうか今後に生かしてください。最後になりますが、大会の準備や運営に協力してくれた生徒の皆さん、本当にありがとうございました。感謝の気持ちをお伝えして閉会のあいさつとします。
12月8日(水)、本校で令和3年度第2回中高連絡協議会を開催しました。ご参加いただいた、八幡浜市内や伊方町内の中学校をはじめ南予の各中学校の先生方に、本校の概況や令和4年度の入学者選抜などについて説明を行うにあたり、次のようなご挨拶をさせていただきました。
皆様こんにちは。本日は大変ご多用の中、本校の第2回中高連絡協議会にご参加いただき、心からお礼申し上げます。6月10日に開催した第1回連絡協議会では、あいさつの中で皆様に本校の特長について話しをさせていただきました。今日は、新型コロナウイルス感染症に留意しながら地域の中で一生懸命に活動している生徒たちの様子を、いくつか紹介させていただきます。
11月上旬に、八幡浜市の名産品を集めた「大・八幡浜展」が松山三越で開催され、本校の生徒たちが作ったマーマレードやジャムも出品させていただきました。授業で柑橘の生産から始まり、加工や販売まで行う6次産業化を実習した生徒たちが、会場で販売促進を実体験している様子がテレビや新聞で報道されました。生徒がインタビューに応じ、「自分たちが一から作ったジャムをおいしく食べてもらい、八幡浜の自然や人の温かさを感じてもらえたら」と話している姿を見て、本当にうれしく思いました。
また、12月5日に八幡浜市文化会館ゆめみかんで開催された「愛媛オールスターズ ジャズフェスティバル in 八幡浜」では、その第一部を本校吹奏楽部が担当し、約30分間、演奏をしました。プロの方々と話をしたり、楽器を使わせていただいたりして、生徒たちは多くのことを学び、素晴らしい演奏をしました。会場で生徒たちの演奏を聴いてくださった方から、後日、お褒めの電話をいただき、生徒たちは、今月行われるアンサンブルコンテストに向けて自信を深めました。
そして、本校は、これまで、地域の保育園児や小・中学生との交流をはじめ、地元農家での就業体験、青年農業者や高齢者との交流学習などを実施してきました。しかし、令和2年度、3年度は、それらのほとんどをやむなく休止しました。そのような中、生徒たちは学校の近くにある保内児童センターで、人数や時間の制限を守りながら、子供たちと一緒に工作をしたり、遊んだりするボランティア活動を続けています。
総合学科高校の本校で、生徒たちは地域の方々と一緒に生き生きと活動し、自分の興味・関心や適性、能力などを見い出しながら、自分らしい生き方や進路を選び取っています。皆様に、そのような生徒たちの様子をお伝えすることで、開会のあいさつとさせていただきます。
本日は、どうかよろしくお願い申し上げます。
11月3日(水・祝日)、穏やかな晴天の中、令和3年度 川高祭を実施しました。どの発表や展示等からも生徒の一生懸命さが伝わってきて、楽しく、温かい気持ちになりました。
【開会のあいさつ】
皆さん、おはようございます。いよいよ川高祭の幕開けです。本日は保護者の皆様にもお越しいただき、誠にありがとうございます。9月の体育祭と本日の川高祭とをつなぐ共通のテーマは、「破顔千笑 ~今しかないアオハルを~」です。皆さんの表情が生き生きと輝き、青春の思い出となる一日にしてください。
校訓の一つである「審美」は、身の回りの美しいものや美しいことに気づき、美を求め親しむことをとおして、自らの心を明るく照らしてほしいと願うものです。様々な企画のすばらしさや美しさはもちろんのこと、アイデアを生み出した柔軟な発想力、難しいことにチャレンジした勇気、練習や準備に一生懸命に取り組んだ姿勢。友達の、それらの「美しさ」にも気持ちを向けてください。
そして、もう一つお願いがあります。新型コロナウイルスの感染状況は改善しましたが、まだまだ油断はできません。3年次生は進路決定の重要な時期であり、1・2年次生は部活動の大事な大会を控えている人が多くいます。皆さんにはマスクの着用や手指消毒など、感染回避行動をしつつ楽しんでいただきたいと思います。どうか、よろしくお願いいたします。
【閉会のあいさつ】
皆さん、川高祭を楽しまれましたか。どの企画もアイデア豊かな工夫がなされ、一生懸命に練習や準備がなされたことの分かる、すばらしいものでした。それぞれの企画をされた皆さんに、感謝の気持ちを一杯込めた拍手をおくります。
開会のあいさつの中で、今日は、いろいろな「美しさ」に気持ちを向けてほしい、と話しました。演奏やパフォーマンス、展示作品そのものの美しさ。模擬店や体験にて、来店者や参加者に喜び楽しんでもらおうと努力する、その気持ちの美しさ。友達が頑張っている様子を見て、自分もうれしそうにしている人の、心の美しさ。この川高祭で、たくさんの美しさを感じ取ることができました。
美しさ(美)に接すると、気持ちがほっとし、温かくなり、前向きになります。今年の川高祭は終わりますが、どうか、校訓の「審美」をこれからも大事にしてください。
川高祭のために準備や運営をしてくださった皆さんに心からお礼を申し上げて、閉会のあいさつといたします。本当にありがとうございました。
10月19日(月)、福祉サービス系列の1年次生の、福祉科目の授業が始まりました。授業の冒頭で、生徒たちに次のような話をしました。
福祉サービス系列を選ばれた皆さんは、他の一年次生よりも早く、専門的な内容の授業を受けます。福祉に関心があるのはもちろんでしょうし、将来、介護従事者として働きたいと考える人もいるでしょう。
そのような皆さんには、特に、「相手を思いやる気持ち」を大事にし続けてほしいと願っています。そして、相手を思いやる気持ちを、いろいろな「かたち」にして相手に届けてください。例えば、相手を見るときの表情や話を聞くときの態度、言葉をかけるときの話し方などの中に、相手を思いやる気持ちがこもっていると、柔らかい表情や相手の気持ちまでも感じ取ろうとする態度、相手の気持ちに寄り添う話し方などになって表れます。
福祉とは「すべての人の幸せ」を意味します。ですから、福祉の授業では、一人ひとりが幸せに暮らしていけるようお互いを大切にし、一緒に支えあって生きていくために必要な知識や技術を学びます。皆さんが、わくわくする気持ちで授業や施設での実習に取り組まれ、自分自身をはじめ多くの人を幸せにできるいろいろな力を、少しずつ身に付けられることを大いに期待しています。
9月15日(水)、明日16日から始まる、企業の採用選考を受ける生徒たちに、次のような激励の言葉をかけました。
明日から就職の採用選考が始まります。皆さんの中には、緊張したり不安な気持ちになったりしている人もいるでしょう。でも、心配する必要はありません。だれもがそのような気持ちになるものですし、むしろ適度な緊張感は試験のときには必要なものです。これまでの学校生活をとおして培ってきた力と試験に備えた努力、それぞれに自信を持って採用選考会場に向かってください。
一つだけ、面接を受けるに当たっての大切な心構えを話します。心の片隅におき、面接を待っている間にぜひ思い出してください。それは、「感謝の気持ち」と「自分のことを分かってほしいという気持ち」、その両方を忘れずに面接を受けるということです。
企業や団体の方々は皆さん自身の将来にかかわることのために時間や労力をかけてくださっている、と考えればとてもありがたいことです。感謝しながら、あいさつや礼を行い、相手を見て、質問を聞いて、質問に答えましょう。
また、面接の時間は案外と短いものです。ですから、「自分のことを分かってほしい」という気持ちを持って、面接官の前に座ってく ださい。「わかってほしい」と強く思えば、相手の質問をよく聴こうとするし、相手が聞き取りやすい声で、分かりやすく 話そうとします。
この、「面接に当たっての二つの心構え」を胸に採用選考に臨むことで、きっと、皆さんの一生懸命な姿と気持ちがより相手に伝わります。
川高から、いつも皆さんを応援しています。
9月10日(金)に、生徒会と家庭クラブ、それぞれの役員任命式を校内放送にて行いました。新・旧の役員の皆さんと全校生徒に向けて次のような話をしました。
ただ今、新たな生徒会役員、家庭クラブ役員の皆さんの紹介と、それぞれの旧・新の会長からあいさつがありました。本校のさまざまな行事や活動において、とても大きな力を発揮してくれている生徒会や家庭クラブの役員に新しくなられた皆さんの、強い気持ちと熱意に敬意を表し、これからの活躍に期待しています。どうかよろしくお願いいたします。
また、これまで生徒会活動や家庭クラブ活動を一生懸命に支えてくれた旧の役員の皆さん、大変お世話になりました。皆さんのおかげで、川高の教育活動が生き生きと明るく楽しいものとなりました。心から感謝いたします。ありがとうございました。
生徒の皆さん、生徒会役員や家庭クラブ役員は、皆さんの代表として生徒全員のために、さまざまな活動の企画や準備に取り組んでいます。その気持ちを受け止めながら、生徒会活動や家庭クラブ活動に積極的に参加し、皆で一緒に、この川高をますます素敵な学校にしましょう。
9月7日(火)、穏やかな曇り空のもと、令和3年度体育祭を実施しました。どの競技や演技にも生徒たちの工夫や努力がみられ、その一生懸命な姿に感動しました。
【開会式あいさつ】
令和3年度体育祭の始まりです。結団式で、「一生忘れないすばらしい体育祭を、みんなで実現しよう。」と呼びかけました。これまでの皆さんの「すばらしい準備と練習」で用意は整いました。今日も、自分の体調管理を行うとともに、相手を思いやり協力し合いながら、一生懸命に競技や演技に取り組んでください。
そして、皆さん一人ひとりの力が、団の枠を超え、学校全体の力となり、まるで大きな波のような「うねり」となることを楽しみにしています。各団の色から思い浮かぶのは、紅炎の赤からは、光を降り注ぐお天道様、「天」です。猛虎の黄からは、ゆるぎない大地、「地」です。青龍の青からは、天と地の間を満たす空気、「気」です。
各団の色からイメージされる、天と地と気のように、全員の熱意によって、力強く鮮やかな体育祭にしましょう。期待しています。
【閉会式あいさつ】
どの団の競技、演技ともにすばらしいものでした。心から拍手をおくります。3年次生は、リーダーとして全員をまとめてくれました。2年次生は、上級生を助け下級生を支えてくれました。1年次生は、上級生を見習いよく協力してくれました。皆さんを称え、感謝します。
コロナ禍の中、生徒と教職員、全員の工夫と努力によって、「破顔千笑 ~ 今しかないアオハルを ~ 」のスローガンどおりの体育祭を成し遂げました。準備期間を含め、これまでの活動で学んだことや経験したことを、これからの学校生活はもちろんのこと、今後の人生に生かしてください。
今年度はコロナ対策で無観客実施となり、保護者の皆様にご覧いただくことができませんでした。とても残念ですし、申し訳なく思っています。生徒の皆さんから、今日の体育祭のすばらしい様子をお話ししてください。感謝とお願いをして、あいさつとします。
8月27日(金)、第2学期の始まりに当たり、生徒に次のような話をしました。
皆さん、おはようございます。一学期の終業式で、「しなければならないことや、しようと思ったことが十分にできなかった人は、それらができるようになるまで、夏休みを利用して何度も何度も挑戦し、努力を続けて欲しい。」と話しました。挑戦し、努力をした人は、どうか2学期もそのまま続けてください。なかなかできなかった、と思う人は、ぜひ2学期から始めてください。
その2学期は、体育祭や川高祭などの学校行事、3年次生にとっては就職や進学の試験、1年次生や2年次生にとっては部活動の新人大会や高文祭など、多くの大切な行事や試験、大会等があります。それらに対して、十分に楽しんだり、力を発揮したりできるためには、健康を維持し、体調を整えることが最も大事です。とても感染力の強い新型コロナウイルスに対しては残念ながら特効薬がなく、予防策は、次の六つのことを徹底して行うしかありません。
〇マスクを常に正しく(「鼻出しマスク」や「あごマスク」などをせず)着用すること
〇3密環境(「狭く閉じられた空間」や「多くの人が集中して集まる」ことや「人と人との距離がとても狭い」こと)を避けること
〇手洗いや手指消毒を積極的に行うこと
〇感染の危険が高い食事の時には、「黙食(話をせずに黙って食べる)」を徹底すること
〇部活動の時には、特にこれまで挙げた感染回避行動を徹底すること
〇校外でも、買い物、塾や習い事、会食の際には、同様の感染回避行動を行うことです
これら六つの感染予防策を、学校全体で徹底して行い、生徒の皆さんや教職員の健康を守り、川高の教育活動を守っていきましょう。
川高の三つの校訓のうち、「誠実」については、1学期に何度か紹介しました。2学期の初めに当たり、校訓の一つ「自学」について話をします。自分から学び、判断し、行動する力を身に付ける、という大切な実践を示しています。そして、どのような大人になりたいかを考えながら、自分で自分の人生を切り拓こうとするたくましさを持つ人になってほしい、という願いが込められています。生徒の皆さんが、「自学」という校訓に示された「大切な実践」と、込められた「願い」を忘れず、1学期以上に充実した2学期とされることを願って式辞とします。