7月7日(水)に、第1回防災退避(津波避難)訓練を行い、避難の際の心構えや態度を確認したり見直したりすることができました。訓練の終わりに消防署員の方から講評をいただいた後、次のようなあいさつをしました。
今日の防災退避訓練に、平成30年7月の西日本豪雨災害のことを思いながら臨みました。御指導をいただいた八幡浜地区施設事務組合消防署の方々には、心からお礼申し上げます。ありがとうございました。私たち生徒・教職員全員で、消防署員の方からいただいた貴重な御助言を生かし、一人ひとりの命を守りましょう。
津波避難の際に、大声で周囲の人に危険を知らせることは大切なことです。一方で、おしゃべりをしながら避難することには問題があります。避難時には、放送等による指示や注意喚起を聞き逃さず、危険を察知する感性を高めておくことが必要ですが、おしゃべりに夢中になることは、それを妨げてしまいます。今、体育館に来るまでに、おしゃべりをしてしまった人がいれば、そのことを再認識してください。
訓練では、さまざまな状況を想定しながら、とるべき行動を考えることも大切です。パニック状態、渋滞や事故、道路の寸断、火災などが起きた場合、どこへどのように逃げるのか。「自助」と「共助」という言葉があります。自助すなわち、自分の身体や命を自分の努力によって守ること。共助すなわち、地域や近隣の人同士が協力し合い、自分たちのまちを、自分たちで守ろうとすること。その両方の観点から、とるべき行動を考えてみましょう。
その、共助にかかわることとして、この訓練の後、本校3年次生の河野悠大さんと村上圭吾さんに対し、八幡浜市内での火災において初期消火等に協力した功績が称えられ、八幡浜地区施設事務組合消防署の消防長様から感謝状をいただきます。本校としても、とても名誉なことであり誇らしいことです。最後に、そのことを皆さんにお伝えします。
7月6日(火)、第1学期校内球技大会の後で、全国高校野球選手権愛媛大会に出場する本校野球部の壮行会が行われました。あいさつの中で次のような話をして、選手の皆さんを激励しました。
第103回全国高等学校野球選手権愛媛大会が、7月10日からいよいよ始まります。本校野球部の皆さんには、全員の力を合わせ、一球一球、戦い抜いてほしいと思います。
皆さんは、普段から毎日、「徹底力」を高め、磨いています。あいさつや道具の扱い方、一つ一つの練習など、何事も徹底して行うことによって身についた力は、試合の中の、様々な場面で必ず発揮されます。自信を持ち、粘り強く、最後まで、本校伝統の「徹底すること」を貫いてください。
試合中に、不安な気持ちになったり、プレッシャーを感じたりすることが、あるかもしれません。そのようなときは、浮ついた気持ちにならず、しっかりとグラウンドを踏みしめ、常に挑戦者の気持ちで試合に臨み、「徹底力」を忘れず、頑張ってください。いつも、皆さんを応援しています。
7月6日(火)に第1学期校内球技大会を実施しました。生徒たちは、体育館で開会式を行った後、本校のグラウンド・体育館・卓球場・武道場、保内体育館、神越公園グラウンドを会場として、ソフトボール、バレーボール、卓球、ボッチャの4種目に分かれ、熱戦を繰り広げました。体育館での閉会式では、成績発表の後、各種目の優勝チームが表彰されました。その開会式でのあいさつと閉会式での講評にて、次のような話をしました。
【開会式】
今日の校内球技大会を楽しみ、思い出に残る行事にしてください。そのためにも、三つのことを忘れないでください。
一つ目は、「自己管理をする」ということです。大会は四つの種目に分かれ、校外の体育館やグラウンドも利用されます。自分の出場する種目の場所や開始時刻などに気を付けてください。また、熱中症の予防を最優先しながら、3密を避け、試合中を除き、声を出しての応援や友達と話したりするときはマスクを着用し、手指消毒をしっかりと行うなど、新型コロナウイルス感染症の予防にも注意を払ってください。
二つ目は、「感謝する」ということです。大会の開催に当たって、さまざまな準備をしてくださり、今日の試合中にも用具の管理や審判等をしてくださる先生方や友達に対して、感謝の気持ちを持って試合に臨んでください。
三つめは、「助け合う」ということです。チームメイトと助け合いながら、スポーツを楽しんでください。 その結果として、試合の中で一緒に一喜一憂でき、素敵な思い出になるのです。勝利にこだわるあまりに、仲間を非難したりしてはなりません。この大会では皆さんに、助け合い励まし合うことのすばらしさも体験してほしいのです。
いま話をした、「自己管理をする」「感謝する」「助け合う」、この三つのことを思い出しながら、今日一日、けがなどに十分気を付けながら、有意義に過ごしてください。それぞれの種目で、皆さんが力を発揮されることを願っています。
【閉会式】
皆さん、球技大会を楽しめましたか。すべての競技場をまわりながら、ファインプレーを見るまではその場所にとどまる、と決めていましたが、ファインプレーの続出で、驚くやら感心するやらで、私も楽しみました。そして、一生懸命に試合をしている、みんなの姿を見ながら、とてもうれしくなりました。ありがとうございました。
開会式のあいさつで話した三つのこと、「自己管理をする」「感謝する」「助け合う」は、今後も、さまざまな行事や場面で思い返してください。そのことによって、ものごとがうまく進むだけでなく、きっと、皆さん自身の心が豊かになります。
私も、高校時代のソフトボールの試合で、忘れられないことがありました。最終回、自分のチームが攻撃の番で、ランナー二塁のサヨナラの場面です。私の前のバッターがヒットを打ち、二塁ランナーが三塁を回ったとき、出番を待っていた私はとっさに、「止まれ」と大声を出してしまいました。ランナーは急いで三塁に戻ります。実際にホームまで進んだとしても、アウトかセーフかはきわどいタイミングでしたが、次のバッターボックスに立ちたい、試合を続けたいという気持ちが、つい言葉となって出てしまったのです。
当然、チームメイト達は、勝利目前だったので驚き、「お前、絶対に打てよ。」とか、「打たなんでみぃ。」などと、私に向かって叫んでいました。でも、その表情は、あきれたり怒ったりしたものではなく、笑ったり楽しんだりしている風でした。私自身も、わくわくしながら打席に立ちました。その時のチームメイトの優しさと、みんなで楽しもうとする雰囲気を、何十年もたった今でも思い出し、ほっとすることがあります。
皆さんもぜひ、さまざまな行事を通して、友達と一緒に楽しさや喜びを共有する体験を重ねてください。最後になりますが、大会の準備や運営に協力してくれた生徒の皆さん、本当にありがとうございました。
7月2日(金)の6限目のHRの時間に、生徒全員が体育館に集まり、第2回の生徒総会並びに家庭クラブ総会が実施されました。いずれも、新たな会長と副会長の選挙です。それぞれの立候補者と応援者の演説が行われた後、ホームルーム教室にて投票が実施されました。演説と投票の前に、次のような話を生徒たちにしました。
本校には、生徒の皆さんが中心となって活動している会がいくつもあります。その中で、この、生徒会と家庭クラブも、役員のメンバーが、自主的かつ積極的に様々な活動を企画していて、とても感心しており、また、感謝しています。
今日の生徒総会と家庭クラブ総会は、そのような両方の会のいずれも、新たな会長と副会長を選ぶ大切なものです。これから立候補者や応援者の演説を聴き、その後に投票することとなりますが、生徒の皆さんにお願いしたいことが二つあります。
一つ目は、「自分たちの代表になろうとしている人の話を聴く」わけですから、当然、他人事としてではなく、自分に関係のあることとして、一生懸命に聴いてほしいということです。
二つ目は、「自分たちに代わって、活動してくれる人」ではなく、「自分たちと一緒に、活動してくれる人」を選ぶという意識で、投票してほしいということです。生徒会も家庭クラブも、主人公は皆さん一人ひとりです。主人公としての権利を持つ者、すなわち「主権者」の自覚を持って、演説を聴き、投票をしてください。
最後に、立候補者と応援者の皆さん、どうかリラックスして、自分の考えや気持ちを、みんなに伝えてください。よろしくお願いいたします。
6月30日(水)、第1学期の期末考査最終日、考査終了後に生徒と教職員が体育館に集まり、令和3年度体育祭結団式を実施しました。昨年度までは団編成が年次(学年)ごと(横割り)であったものを、今年度から、1・2・3年次混合(縦割り)の団編成に変更しました。それに伴い、同じ団に属する年次・クラスの組み合わせを決める抽選を行い、続いて、団(紅炎(こうえん)・猛虎(たけとら)・青龍(せいりゅう))を決める抽選を実施しました。最後に、各団の団長が力強く決意表明を行い、9月7日(火)の体育祭に向けて、学校全体が動き始めました。結団式のあいさつの中で、生徒のみんなに、次のように呼びかけました。
今年度の体育祭と川高祭のスローガンは、「破顔千笑(はがんせんしょう)~今しかないアオハルを~」に決まりました。とても素敵なスローガンです。「破顔一笑」という言葉が、もともとあります。それは「顔をほころばせてにっこりと笑うこと」を意味します。ですから私は、今回のスローガンを、アオハル(青春)の一ページとして、生徒や教職員、保護者など、多くの人の「破顔一笑」を集め、「千の笑い」とするような素晴らしい行事にしたい、というメッセージとして解釈しました。新型コロナウイルス感染症の予防を十分に行いつつ、熱中症予防にも、これまで以上に注意をはらいながら、これからの準備や練習に臨み、「一生忘れない素晴らしい体育祭」にしましょう。
そのためには、まず、皆さん一人ひとりが、自分の体調管理をしっかりと行い、併せて、周りの友達の体調にも気を配ってほしいと思います。すばらしい体育祭は、例外なく「すばらしい準備と練習」の結果です。そして、素晴らしい準備と練習は、メンバー同士が相手を思いやり、協力し合うことで実現します。例えば、説明をする人は、分かりやすく、しかも要領よく話すように努力し、説明を受ける人は、二度三度と同じ話をさせなくても済むように、一生懸命に集中して聞く。これも、思いやりと協力の表われです。
今年度から、団編成は、年次ごとではなく、1年次・2年次・3年次生の混合となります。3年次生は、最上級生として、見本となるリーダーとしての姿を見せてください。2年次生は3年次生を助け、1年次生を支えてください。1年次生は、3年次生や2年次生を見習い、協力してください。これらを、準備や練習をとおして実践できれば、当日は、必ず、一生忘れないすばらしい体育祭になります。みんなで実現させましょう。
6月8日(火)、県高校家庭クラブ連盟南予支部研究協議会が、川之石高校を拠点としてオンライン開催されました。今年度は、本校が南予支部幹事校となり、本校の家庭クラブ役員の生徒たちが、南予支部の役員も兼務します。役員の生徒の皆さん、よろしくお願いいたします。成人支部長である私からは、オンラインで結ばれた15校の会員の皆さんに、つぎのような内容の話をしました。
新型コロナウイルス感染症拡大防止のためオンラインでの実施となりました。本校に来ていただき、直接お会いして、協議や情報交換ができないことは残念ですが、同じ画面を通じて意見を交わしたり、情報を共有したりして、密度の濃い有意義な会となりますことを願っています。
本連盟のロゴマークにある、「四葉のクローバー」は、学校家庭クラブ活動の四つの基本精神である、「創造」「勤労」「愛情」「奉仕」を表しています。いずれも、大切な精神ですが、「新しい生活様式」が模索されている今、四つの精神の中でも特に、創造の精神の発揮が求められているのかもしれません。生徒の皆さんが、常に新しいものを創り出し、飛躍しようとする意欲を持って活動されることを心から期待しています。
6月4日(金)の4時限目に、県高校総体壮行会をリモートで実施しました。会の中で、大会に出場する選手の皆さんに、次のような話をしてエールをおくりました。
第75回愛媛県高等学校総合体育大会が、いよいよ開催されます。本校から出場する95名の選手の皆さんには、それぞれの競技種目において、これまで毎日、鍛え・高め・磨いてこられた、体力・精神力・競技力を存分に発揮してほしいと、心から願っています。
壮行会に当たり、二つのことを話します。私の後ろに飾ってある扁額を見てください。「気魄」という文字が大きく書かれています。伝えたいことの一つ目は、まさしく、この気魄をみなぎらせて試合に臨んでほしい、ということです。本校のヒマラヤスギを思い浮かべて気持ちを落ち着かせ、「力強く相手に立ち向かっていく精神力」を持ち、「相手を圧倒するような気合」を自らに入れ、魂のこもった試合を、一つ一つやりきってください。
去年の県高校総体は中止となりました。昨年度の本校生徒会誌『たちばな』に、ある体育部の生徒の、次のような言葉が載っています。「3年次の先輩方のやり切れなかった悔しい思いを」「1、2年次が受け継ぎ、新チームとなりました。」皆さんに伝えたいことの二つ目は、「昨年出場がかなわなかった先輩方の思い」を感じ取ったときの自分の気持ちと、一方で「今年の県高校総体で試合ができる喜び」、その両方を、弱気になりそうな自分を奮い立たせる「力」に変えてほしい、ということです。加えて、新型コロナウイルス感染症が懸念される中、部活動にかける皆さんの思いを大切にしたいと、皆さんを支えてこられた家族や指導者、大会の準備を進めてこられた関係者などに感謝し、その気持ちも同様に、自分の「力」に変え、試合に臨んでください。
今年の県高校総体のスローガンは、「繋(つなぐ)~あの日渡せなかったバトンを、今~」です。皆さんに渡された「バトン」の一つは、最後まであきらめずに自分の力を出し切る、川高伝統の「ひたむきさと粘り強さ」です。そのバトンを、さらに次の生徒たちにも、つなぐことができるよう、精一杯、頑張ってください。大会を通じて、皆さんが大きく成長されることを期待し、あいさつといたします。
5月31日(月)から6月17日(木)にかけて、3年次生の中の福祉サービス系列の生徒たちが校内介護実習・演習を受けます。実習・演習の初日の朝、6名の生徒の皆さんに次のような話をしました。
介護実習・演習の始まりに当たり、実習の目的の一つを確認しておきましょう。「サービス利用者の状況や状態に応じた、適切で安全な介護を行う能力と態度を高め磨くこと」です。そのため、校内での実習ではありますが、介護施設の利用者の方に接している、という気持ちを常に持って実習に臨むことが、皆さんには求められます。
いつもの学習環境の中で、見慣れた人を相手にしながらではあっても、馴染みのない施設で、初めて会う利用者と接しているつもりで実習を行う。これは、思いのほか、難しいことです。しかし、皆さんには、それを実践して欲しいと思います。なぜなら、本来であれば介護施設で実習をさせていただき、利用者の方々は、自らの身体を預けて介護を受けられるわけですから、実習生といえども真剣にそして丁寧に業務に当たらなくてはなりません。気持ちを緩めず、緊張感をもって実習に励んでください。
これから皆さんは、いろいろな課題を設けて実習に取り組まれることでしょう。私からも一つ、ぜひ実践して欲しいことがあります。それは、「人を思いやる気持ち」をいろいろな「かたち」にして相手に届ける、ということです。普段からの表情であったり、話を聞く態度であったり、相手を見る注意深さであったり、言葉かけであったり、介護を行うタイミングであったり、介護の仕方であったり。「人を思いやる気持ち」を、できるだけ多くの「かたち」として表すことに、意識して取り組んでください。そして、それらの様々な「かたち」を大事にして、今後に生かしてください。
今回の実習・演習が、皆さんの介護技術をさらに向上させると同時に、介護福祉士の仕事や役割について深く考え、一層やりがいを見出す機会となることを期待しています。
本日(5月11日)、1年次生は通常授業、2・3年次生は中間考査第1日目でした。そして、考査後の3時限目に、2・3年次生の中の農業科目選択生が武道場に集まり、第1回農業クラブ総会が行われました。会のはじめに、成人会長でもある私から、生徒の皆さんに次のような内容のことを伝えました。
私から、一つだけ話をします。皆さんをはじめ、全国の農業高校生は、日本学校農業クラブ連盟(FFJ Future Farmers of Japan)の一員です。このFFJは、人間にとって最も大切な「食べ物」の生産に関わる農業について学習をしている生徒たちに対し、大きな願いを持っています。それは、自主的・主体的な学校活動をとおして、科学性・社会性・指導性を高めてほしい、ということです。分かりやすく言えば、決められたことを率先して実行できることはもちろんのこと、自分で考えながら、周りの人と協力し合って行動ができ、しかも、目的を達成するために自分の役割を果たすことができる、そのような農業高校生であってほしい、という強い願いです。
どうかこのことを忘れずに、これからも充実した学校生活を送ってください。皆さんに大いに期待しています。