第25回総合発表会あいさつ
2023年2月3日 10時18分 2月2日(木)、校内オンラインにて第25回総合発表会を開催しました。開会式と終わりの講評において、それぞれ次のようなことを生徒に話しました。
【開会式】
南予で唯一、総合学科を設置する本校では、皆さんの主体性を尊重して個性を伸ばし、幅広い進路選択に対応できるよう、自由度の高い科目選択をはじめ様々な取組を行っています。その中でも大切な取組の一つは、「総合的な探究の時間の充実」です。1年次生の「産業社会と人間」、2年次生の「総合探究Ⅰ」、3年次生の「総合探究Ⅱ」、それらの授業で皆さんは自分の将来像を描き、課題を見つけ、研究を行います。そして、その成果をみんなで共有する学習の場が、この総合発表会です。
今年度も、新型コロナウイルス感染症対策のため、一つの会場で保護者の方や地域の方々をお招きして開催することを残念ながら見送りましたが、代表となった生徒の皆さんには、自分の研究に自信をもち、堂々と発表してもらいたいと思います。それを大いに期待するとともに楽しみにしています。
視聴する生徒の皆さんには、発表内容はもちろんのこと、発表者の研究に取り組んだ気持ちや姿勢からも、多くのことを学んでほしいと思います。そして、この発表会が皆さんにとって、自分の研究を広げたり深めたりするきっかけや手助けとなれば本当にうれしく思います。
終わりに、会の運営や進行に協力してくれている生徒の皆さんに心からお礼を述べ、開会のあいさつとします。
【講評】
総合探究Ⅱの研究発表をしてくれた11名の皆さん、ありがとうございました。皆さんの研究を、どれも興味深く聴かせてもらいました。講評に当たり、発表された研究からすばらしいと感じたことについて話をします。1・2年次生の皆さんにも、ぜひ参考にしてもらいたいと思います。
まず、どの発表も研究の動機やテーマ設定の理由がはっきりと示されていて、研究のねらいや目的がよくわかるものでした。それは、自分が強く関心を持ち、卒業後も勉強したいと思っていることや、将来の職業に関わったりすることを研究テーマにしているからでしょう。だからこそ、自分が興味をもっていることを多くの人と共有したいという気持ちや、卒業後も自分の仕事に役立てたいという願いが強く感じられて、研究内容が充実したものになったのだと思います。
次に、「自分のためであり、誰かのためでもある」、そのことに心を向けてなされた研究がいくつもありました。人のために何かをするときには、その人の興味・関心や課題、希望などを把握することが大切になります。調べ学習のほかに行う、話を聞いたり一緒に考えたりする活動が、研究の内容をより深く説得力のあるものにするのです。しかも、研究者自身もそのような活動から、いろいろなことを学ぶことができます。
そして、すばらしい研究のもう一つの特徴は、その研究をとおして新たな興味・関心や課題が生まれ、次の研究テーマにつながるような成果が得られているということです。今日の発表の中にも、予測しなかった反応や結果が出たり興味深い事実が分ったりしたときに、そのことの報告で終わらせるのではなく、「なぜ、そうなったのか」「どのような意味があるのか」などを考え、それを今後に生かそうとしている研究が多くありました。とても感心しましたし、これからも研究を続けてほしいと思いました。
今、話した三つのことをぜひ参考にしてもらいながら、3年次生の皆さんは、川高での探究活動で学んだことを生かし、これからも、「なりたい自分になること」を目指し続けてください。そして、2年次生と1年次生の皆さんは、今後も学校生活を充実させ、自分の研究に一生懸命に取り組んでください。以上で、講評を終わります。