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令和4年度第2学期の始まりに当たって

2022年8月26日 11時16分

 8月26日(金)、第2学期始業式にて、生徒に次のような話をしました。

 1学期の終業式で、二つのことを皆さんに伝えました。挨拶やお礼の言葉は、人の気持ちを柔らかくし、優しくするということ、そして、川高をこれからも、挨拶とお礼の声が響き合う学校にしようという話。もう一つは、人の気持ちを想像し、人の身になって考え行動すること、つまり、思いやりの気持ちを持ち、それを行動にあらわそうという話でした。これからも取り組んでいきましょう。
 さて、今年の夏、ある方の講演を聴きました。株式会社今治.夢スポーツ代表取締役会長であり、サッカー日本代表監督を務め日本サッカー協会副会長でもある岡田武史さんです。岡田さんは、企業経営者やサッカー指導者として体験したこと、考えたこと、行動したことを語られ、特に、主体性と自律性の大切さを、繰り返し話されました。
 主体性とは、自分で目的や目標を設定し、自ら判断・行動することです。一方、自律性は、人からの強制や手助けを受けず、自分が立てたルールによって行動することをいいます。コロナ禍による状況の変化や課題に対応するため、生活の様々な場面で試行錯誤が続いています。皆さんも、授業や行事、部活動などにおいて同様な状況でしょう。そのような中、教員や保護者の方に言われたからという理由だけでなく、自分や友達、チームのためにどのように行動をすべきかを自ら考え、判断し、それを守り続けている人もたくさんいると思います。そのような人たちは、岡田さんの言われた主体性や自律性を発揮しています。コロナ禍という逆境の中で、鍛え磨かれ、大きく成長しているのです。
 新型コロナウイルス感染症対策として、三つの密を避ける、マスクを正しく着用する、マスクを外す必要があるときは人との間を空け、近い距離では会話をしないなどがあります。なぜ、それらを守るべきなのか。それは、みんなの普段の生活を守ることにもつながるからです。まだまだ謎が多い感染症の拡大を阻止するために様々なルールが決められています。「自宅待機」という行動制限もその一つです。感染拡大防止のため、学校や仕事場へは行かず、外出を控えるというルールです。感染した人だけでなく、感染している可能性の高い人、すなわち濃厚接触者にも、それぞれの日数の自宅待機が求められています。
 感染を完全に避けるのは難しいことです。ただし、自分や友達が感染したとしても、他の人を濃厚接触者にしない、自分が濃厚接触者とならないようにすることはできます。濃厚接触者に当たるかどうかの基準には、マスクをしていなかったかどうか、同じテーブルで食事をしたかどうか、換気の悪い環境で長時間過ごしたかどうか、などがあります。中でも、マスクの着用は重要なポイントとなります。コロナ感染を避け、友達や自分が様々な活動を普段どおり行えるようにするためには、熱中症対策を優先しつつマスクを正しく着用する、外す場合は人との距離をできるだけ取り、話を控えることがとても大事なのです。
 これから体育祭を迎え、2学期は、年次ごとに大事な活動や行事がたくさんあります。それらの活動や行事に全員が取り組むことができるようにするためにも、感染症対策において、私たち一人一人が、先に話した自主性と自律性を発揮し、人から言われてではなく、自ら行動しましょう。皆さんに、そのことをお願いし、あいさつとします。