令和4年度第1学期終業式 式辞
2022年7月21日 10時39分 7月20日(水)に第1学期終業式を校内放送にて行い、式辞として次のような話をいたしました。
1学期の終業式に当たり、生徒の皆さんに伝えたいことが二つあります。
一つは、学校外の方から教えていただいた、本校生徒のようすについてです。ある高校の教員から本校の教員に、次のような連絡がありました。先日、その方が、学校行事の一環として自分の学校の生徒たちと一緒に保内町内を見学されていたところ、偶然、本校の生徒たちに出会い、本校生の方から気持ちの良い挨拶をしてくれた、というものでした。わざわざ連絡をくださったということは、当たり前のようにさわやかな挨拶をする本校生の姿が、その方にとって、とても印象深かったのだろうと思います。
私も、皆さんがいつも、大きな声で挨拶やお礼をしているようすにいつも感心しています。そして、その明るく響く声のおかげで前向きな気持ちになれることに感謝しています。「おはようございます」、「こんにちは」、「さようなら」、「ありがとうございます」。挨拶やお礼の言葉をかける皆さんの気持ちは、必ず相手の心に届き、まるで魔法のように、相手の気持ちを柔らかくし、優しくします。挨拶とお礼の声が響き合う川高で、これからもあり続けましょう。
挨拶やお礼は、まず、自分の意識を挨拶やお礼をする相手に向けることから始まります。自分の意識を相手に向ける、すなわち、自分の思いを相手にやる(おくる)。皆さんに伝えたいことの二つ目は、その「思いやり」についてです。人と会い、話し、一緒に活動すること、つまり、人と関わり合うことは、うれしく楽しいことが多い半面、自分の思い通りにならず、我慢をしなくてはならなかったり、辛い思いをしたりすることもあります。しかし、人間は、衣食住のどれ一つをとっても、自分の力だけで解決できるものはなく、いろいろな人と関わり、助け合いながら生活していかなくてはなりません。皆さんは、やがて高校を卒業し、実社会で活動する「社会人」として、生活状況や仕事、立場などが異なる、多くの人と関わります。そのときにとても大切となるのは、人の気持ちや状況などを気にかけ、人の身になって考え、心を配り、優しく接すること、つまり、思いやりの気持ちを持ち、それを行動にあらわすことです。思いやりのある人は素敵でカッコよく、幸せな人だと思います。
先日の体育祭結団式で、英語の「imagine」(イマジン)という言葉を皆さんに伝えました。日本語では、「想像する」と訳されます。思いやりは、相手の気持ちや置かれている状況などを想像することから始まります。元気な挨拶をするときに、そのことを思い浮かべてくれたらとてもうれしいです。
皆さんが、新型コロナウイルス感染症の予防をしっかりと行い、元気で 有意義な夏休みを過ごされることを、心から願っています。そして、2学期の始業式で、皆さん全員と笑顔で再会できることを楽しみにして、あいさつとします。