令和3年度 第24回総合発表会
2022年2月4日 08時52分 2月3日(木)に校内において、本校生徒が3年間学習する「総合的な探究の時間」の集大成となる『総合発表会』を、オンラインで実施しました。3年次生の「総合探究Ⅱ」、2年次生の「総合探究Ⅰ」、1年次生の「産業社会と人間」。それぞれの年次を代表して発表してくれた生徒たちの発表は、いずれも充実したすばらしいものでした。開会行事のあいさつと全体講評で、生徒全員に次のような話をしました。
【開会行事あいさつ】
第24回総合発表会の始まりに当たり、本校の特色をまとめた『学校案内』について少し紹介します。表紙に、「新しい私、どんどん見つかる」というキャッチフレーズを載せています。これは、総合学科の本校では幅広い進路選択に対応するため、生徒皆さんの主体性を尊重し、個性を伸ばす教育を行い、皆さん自身が「新しい私」を見つけることができるよう様々な取組を行っていることを表した言葉です。
その中の 大切な取組の一つが、「総合的な探究の時間の充実」です。1年次生の「産業社会と人間」、2年次生の「総合探究Ⅰ」、3年次生の「総合探究Ⅱ」、それらの学習をとおして、自分の将来像を描き、課題を発見し、研究を行います。そして、その成果を皆で共有する学習の場が、この総合発表会です。
新型コロナウイルス感染症の拡大によって、一つの会場で、保護者の方や地域の方々をお招きして開催することはできませんでしたが、代表となった生徒の皆さんには、自分の研究について存分に発表してほしいと思います。大いに期待していますし、楽しみにしています。
視聴する生徒の皆さんには、発表の内容はもちろんのこと、発表者の、研究に対する気持ちや姿勢からも多くのことを学んでほしいと思います。そして、この発表会が皆さんにとって、「新しい私」を見つけるきっかけや手助けとなれば本当にうれしく思います。終わりに、会の運営や進行に協力してくれている生徒の皆さんに心からお礼を述べ、開会のあいさつとします。
【全体講評】
総合探究Ⅱの研究発表をしていただいた11名の皆さん、ありがとうございました。皆さんの研究すべてが独創的で興味深く、大変すばらしいものでした。全体講評に当たり、発表された研究においてすばらしいと感じた点と、1・2年次生の皆さんに今後こうしてほしいと思うことについて話しをします。
まず、どの発表も、何を研究するのか、どうしてそれを研究するのか、といった課題意識やテーマ設定の理由がわかりやすく、とても説得力のあるものでした。それは、自分が強く関心を持っていたり、卒業後も勉強をしたいと思っていたり、将来の職業に関わったりすることの中から、課題やテーマを見付けているからです。そのため、自分が感じている興味深さを多くの人と共有したいという思いや、自分の将来に役立てたいという願いが強く感じられ、自ずと研究への取り組み方が積極的で真剣となり、それが、研究内容を生き生きとさせているのだと思います。研究をするときには、自分にとっての「切実な課題やテーマ」、すなわち「直接関係があって、おろそかにはできない課題やテーマ」を見付け、その解決に一生懸命に取り組むことが、いかに楽しく大事なことであるかを発表者の皆さんが示してくれました。
次に、大きな課題やテーマを解決することは、なかなか難しく時間がかかります。ですから、研究したいと思う課題やテーマが大きければ大きいほど、まずはそれを小さく分けて、その中で、自分としては最も重要で、解決を急ぎたいと思うものに焦点を当て、研究に取り組んでみてください。例えば、「八幡浜市の活性化」という課題はとても大きいので、「八幡浜市」を産業や生活、医療、福祉、交通、教育、文化などの観点からとらえ直し、その内のどれかに焦点を当てて、その現状を調べたり、どのような状態であれば「活性化」したと言えるのかとか、そのような状態になるためには何が必要かなどを考察したりすると内容が深まり、次の課題にもつながる、広がりのある研究になります。
今、話をした二つのことに共通するのは、「課題やテーマ設定の大切さ」ということです。では、自分にとっての切実な課題やテーマを見付けるためにはどうすればよいか。ここで、開会のあいさつで話したことに戻りますが、総合的な探究の時間をはじめ、本校での様々な取組を通じて自分の将来像を描き、その実現を目指して努力する中で、自分にとっての大切な課題やテーマは見つかります。
3年次生は探究活動で学んだことを生かし、これからも「新しい私」を見つけ続けてください。2年次生と1年次生は今後の学校生活を一層充実させ、自分の研究に一生懸命取り組んでください。