校内介護実習・演習に臨む生徒たちへの言葉
2021年6月1日 11時57分 5月31日(月)から6月17日(木)にかけて、3年次生の中の福祉サービス系列の生徒たちが校内介護実習・演習を受けます。実習・演習の初日の朝、6名の生徒の皆さんに次のような話をしました。
介護実習・演習の始まりに当たり、実習の目的の一つを確認しておきましょう。「サービス利用者の状況や状態に応じた、適切で安全な介護を行う能力と態度を高め磨くこと」です。そのため、校内での実習ではありますが、介護施設の利用者の方に接している、という気持ちを常に持って実習に臨むことが、皆さんには求められます。
いつもの学習環境の中で、見慣れた人を相手にしながらではあっても、馴染みのない施設で、初めて会う利用者と接しているつもりで実習を行う。これは、思いのほか、難しいことです。しかし、皆さんには、それを実践して欲しいと思います。なぜなら、本来であれば介護施設で実習をさせていただき、利用者の方々は、自らの身体を預けて介護を受けられるわけですから、実習生といえども真剣にそして丁寧に業務に当たらなくてはなりません。気持ちを緩めず、緊張感をもって実習に励んでください。
これから皆さんは、いろいろな課題を設けて実習に取り組まれることでしょう。私からも一つ、ぜひ実践して欲しいことがあります。それは、「人を思いやる気持ち」をいろいろな「かたち」にして相手に届ける、ということです。普段からの表情であったり、話を聞く態度であったり、相手を見る注意深さであったり、言葉かけであったり、介護を行うタイミングであったり、介護の仕方であったり。「人を思いやる気持ち」を、できるだけ多くの「かたち」として表すことに、意識して取り組んでください。そして、それらの様々な「かたち」を大事にして、今後に生かしてください。
今回の実習・演習が、皆さんの介護技術をさらに向上させると同時に、介護福祉士の仕事や役割について深く考え、一層やりがいを見出す機会となることを期待しています。