第26回総合発表会
2024年2月2日 13時22分2月2日に開催された総合発表会の開会行事と閉会行事で、次のような趣旨の挨拶と講評をさせていただきました。
【挨拶】
皆さん、おはようございます。
本日は、令和5年度、第26回川之石高等学校総合発表会を、保護者の方々、地域の方々をはじめ、学校関係の方々に御参観いただきながら、開催できますこと、心から嬉しく感じています。御参観いただきます方々に、改めてお礼を申し上げます。本当にありがとうございます。
さて、本日の発表会は、南予で唯一、総合学科を設置する本校にとって、とても大切な行事です。
総合学科では、皆さんの主体性を尊重して、個性を伸ばし、幅広い進路選択に対応できるよう、自由度の高い科目選択をはじめ、様々な取組を行っています。その中でも大切な取組の一つが、「総合的な探究の時間の充実」であり、1年次生は「産業社会と人間」、2年次生は「総合探究Ⅰ」、3年次生は「総合探究Ⅱ」、の授業の中で、皆さんは自分の将来像を描き、課題を見つけ、研究を行います。そして、その成果を、みんなで共有する場が、この総合発表会です。
代表として発表する生徒の皆さんには、自分の研究に自信を持ち、堂々と発表してもらいたいと思います。
また、参観する生徒の皆さんには、発表内容からは もちろん、発表者の、研究に取り組んだ気持ちや姿勢からも、多くのことを学び、自分の研究を、広げたり深めたりする、手掛かりとしてほしいと思います。
本日の発表会が、皆さんにとって、貴重な成長の 機会となることを期待して、開会のあいさつとします。
【講評】
まずは、発表してくれた皆さん、お疲れさまでした。
最初に、「産業社会と人間」で、ライフプランを発表してくれた1年次生3名の皆さん。皆さんが、自分の将来に真剣に取り組んでいることが伝わってくる内容でした。
以前もお伝えしましたが、何も行動しないまま、学力面や経済面から、自分の将来に自分で限界を設け、あきらめてしまうのは、とても、もったいないと思います。
自分の将来は、先が見えないという意味で、迷路と似ていますが、迷路も、その場に立ち止まったままでは、どの道が正しいのか、行き止まりなのかは、分かりません。
自分の将来のため、まずは行動し、一歩、先に進んでみましょう。
次に、「総合探究Ⅰ」で、ディベートの発表をしてくれた2年次生3名の皆さん。皆さんが、社会に関心を持ち、その課題を、自らの問題として取り組んでいることが伝わってくる内容でした。
皆さんが取り組んでいるディベートは、あるテーマに関して、『賛成派』と『反対派』に分かれ議論し、どちらが観客をより説得できたか、を競うことを 目的としています。このため、そのゲーム性が強調されることもありますが、私は、ディベートは、皆さんが生きていく上で、とても大切な訓練の場になると考えています。
ディベートで勝とうと思えば、意見に説得力を持たせるための根拠が必要です。物事を、うわさや印象だけで判断せず、それが真実なのか、その根拠を確かめるというのは、皆さんが 生きていく上で、大切な姿勢です。
また、私は、ここが特にディベートの大切なポイントだと思うのですが、ディベートで勝とうと思えば、相手の立論や反対尋問を予想することが必要になってきます。相手が、何をどのように考えるのか予想することは、相手の立場や価値観を尊重する姿勢につながります。
そして、相手の反対尋問を予想することは、自分の考え方を見直し、批判にも耐えうる、よりよい考え方に、改善していく姿勢につながります。
皆さん、これからもディベートに、積極的に取り組みましょう。
最後に、「総合探究Ⅱ」で、研究発表をしてくれた3年次生9名の皆さん。どの発表も、「なぜそれを研究するのか」という課題意識が明確で、「研究したことをどのように伝えれば皆に伝わるのか」という説得力に富んだ、「さすがに代表者の発表だ」、という、レベルの高いものでした。
これは、まさに、「産業社会と人間」や「総合探究Ⅰ」での、ライフプランやディベートの学びを通して身に付けた、成果であると感じました。
そしてそれは、今日、皆さんの代表として、見事な発表してくれた、9名の皆さんだけが身に付けたものではないとも感じています。
私は、これまで、「総合探究Ⅱ」の授業の時間に、各教室で、皆さん全員が発表するのを、できる限り多く参観してきました。もちろん、同時に行われているものを、全て見ることはできませんでしたが、皆さん、一人一人が、しっかりと準備をし、大変立派な発表をしているのを、見て、知ることができました。発表に対して、質問をさせてもらったりしたこともありましたが、そのしっかりとした受け答えには驚かされました。
今日、代表として発表してくれた皆さんに対してはもちろん、これまで、「産業社会と人間」、「総合探究Ⅰ」、「総合探究Ⅱ」、にまじめに取り組み、地道に、自分の能力を伸ばしてきた全ての皆さんに、拍手を送りたいと思います。
今後、3年次生の皆さんは、この成果を、自分の将来の夢の実現につなげていってください。
そして、2年次生と1年次生の皆さんは、引き続き、自分の研究に、一生懸命に取り組んでください。
最後に、発表会の運営や進行に協力してくれた、生徒の皆さん、先生方に、心からお礼を述べ、講評を終わります。