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第2学期終業式

2023年12月20日 09時58分
校長室より

第2学期終業式の式辞として、次のような話をさせていただきました。

皆さん、おはようございます。

先日、面白いな、と思った新聞記事がありましたので、ちょっと読んでみます。

「万博の開幕まで、あと500日」「腰の重かった政府もやっと取り組む姿勢」「参加48か国のうち、展示館の建設に取り掛かったのは、わずか4か国」「物価上昇で建設費が上がり、当初の計画がしぼむ」

といった内容なのですが、これは、先月末に、開幕まで500日となった、2025年開催の大阪・関西万博の記事ではありません。

今から50年以上前に開催された、大阪万博の、開幕500日前の記事だそうです。

1970年の大阪万博は、高度成長の勢いに乗って、日本中が盛り上がり、大成功に終わった、というイメージがあったので、この記事は意外でした。

そして、この記事は、1970年と2025年に共通しているのは、「先延ばし」であるとした上で、「先延ばし」の習性は、人類に共通のものだ、というカナダの学者の研究を紹介しています。その研究によると、

「私たち人類の脳は、食べたい時に食べて眠りたい時に眠る、といった、欲求に従って行動していた時代に設計されている。その後、農業が始まり、春には種をまき、秋には作物を刈り取るという「締め切り」ができたが、私たちの脳は、「締め切り」を守るように設計されていないので、どうしても物事を「先延ばし」にしてしまう。」

のだそうです。

ただ、この研究者は、だから先延ばしにしてよい、と言っているのではなく、先延ばしによって、莫大な損失が発生している、ということを述べています。

確かに、私自身を振り返っても、バイクの整備や、スマホのプラン見直しなど、先延ばしにしてしまい、それにより、損失が発生してしまっているものが多くあります。時間には限りがあり、やりたいことはいっぱいある中で、どうしても後回しにしてしまうことがあるのは、ある程度、仕方ないとも思いますが、大事なのは、先延ばしにしているものから目をそらさず、やるべきことを整理して、優先順位を付け、少しでも取り掛かってみることではないでしょうか。

そこで私は、この冬休みに、4月から置きっぱなしにしている、引っ越し荷物を片付けることにしました。

皆さんも、この冬休み、先延ばしにしていること、何か一つにチャレンジしてみませんか。それは、勉強かもしれませんし、部活かもしれませんし、疎遠になっている友達に連絡を取ることかもしれません。 

それが何であっても、皆さん一人一人が、何か一つに取り掛かれば、全体として250ものチャレンジが、なされることになります。

皆さんのチャレンジにより、この川高が、ますます活気ある学校となり、着実に前進していくことを期待して、式辞とします。