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第3学期 始業式のあいさつ

2021年1月8日 15時23分

今日の始業式は、ネットワークで各教室を結んでオンラインでできるようお願いしました。
先生方も、これまでの研修や研究の成果を生かした準備をしていただきました。生徒の皆さんにはどんな感じだったでしょうか。反応が見えないので少し不安です。

 準備の様子

挨拶内容

 明けましておめでとうございます。
 2学期終業式では、「この時期に、一年間の自分を振り返り、新しい決意を固めてほしい」また「良い正月を迎え、1月8日の始業式には、新しい抱負を互いに語り合うことを期待いたします」というあいさつをしました。皆さんから私は見えていると思います。私からは皆さん一人ひとりの顔を見ることはできませんが、きっといい表情をしてくれていることと思います。
 さて、今年の干支は知っていますね。よく「丑年」といいますが、それは十二支です。今年の干支は「辛丑」といいます。暦の世界では「辛」は「草木が枯れ、新しくなろうとしている状態」。「丑」は「種から芽が出る状態」。であるともいわれるようです。辛抱して芽生える年なのかもしれません。

 以前、家の近くの住宅新築工事の現場に横断幕が2つ掲げてありました。「全ては準備で決まる」と「凡事徹底」です。「凡」の文字には平凡のように「普通」、「ありふれた」のような意味と、「おしなべて」とか「全体」という意味がありますから、「凡事徹底」とは当たり前の事を当たり前にできるよう徹底的にやる、当たり前のことを人には真似できないほど一生懸命やるという意味になります。 この2つの言葉は生活の様々な場面にも当てはまります。あたりまえのことがあたりまえにできるようにするためには準備、すなわち普段の練習が大切です。
 しかし、当たり前にできなければならないこと、基礎的なことは、慣れてくると面白くなく、つい手を抜いてしまいがちです。でも著名なスポーツ選手ほど、基礎練習のルーチンを作り上げて実践しています。 

同じく終業式に、昨年のニュースから私が上げたのは、「はやぶさ2」のカプセルの帰還と、津田雄一プロジェクトマネージャの「100点満点でいえば、1万点です」のコメントでした。
 今から15年前、小惑星イトカワにタッチダウンして物質を取り込んだはやぶさ初号機は、5年かけて小惑星の岩石のかけらを入れたカプセルを地球に持ち帰りました。高額の予算をかけたプロジェクトであり、準備もしっかり行われましたが、燃料漏れを起こしたり、地球との通信も途絶えたりなど最悪の事態に数多く見舞われました。
 その経験を生かしてはやぶさ2では、何万回も訓練したり、タッチダウンの不具合が発見されれば3000項目に及ぶ指令を5時間でやり直したりするなど、想像を絶する準備が行われました。「100点満点で1万点」という結果は、徹底した準備やシミュレーションがもたらした成果でした。その結果、燃料を半分程度残しているはやぶさ2は、さらに11年かけて別の小惑星へ向かう新しいミッションに飛び立ったほどです。
 一生懸命頑張ったけれどもうまく結果が出ないこともよくあります。でも、それは失敗ではありません。次の成功につなげるために必要な経験です。 

 令和3年、今年の皆さんの抱負は何でしょうか。その達成に向けて、私も協力したいと思います。私の今年の目標の一つは、みんながコロナウイルスの対策について、自分にできることを確実に行うことです。皆さんにも私の目標の達成を協力してほしい。

 3年次生は、進学や就職に向けて、最終準備をしている段階であり、感染予防について、高い意識を持っていると思います。1、2年次生についても、同じくしっかりと対策してくれていると思いますが、最近の感染に関する情報を見ると、本当に少しの油断もできないと強く感じます。したがって、全員で、決して学校にウイルスを持ち込まない、という気持ちを強く持って、それぞれが感染対策を万全にしてほしいというお願いをして挨拶といたします。