校長も新人戦。
2018年9月17日 07時00分(空手道専門部長として)
開会式挨拶
暑い夏が終わり、本日新人大会が開催されます。この夏は、西日本豪雨により県内でも多くの方が被災され、今なお復興半ばというところです。先日は北海道で大きな地震もありました。
まずは、被災された皆様にお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興をお祈りします。
皆さんは、この夏、復興ボランティアに参加しながらも、今日の新人戦に向け、各校で、各道場で、技と気力に磨きをかけてきたことと思います。
折しもインドネシアでは、アジア大会が開催されました。荒賀龍太郎選手、清水希容選手、植草歩選手らが活躍する中、私は男子形の、喜友名諒選手に注目しました。
準々決勝から決勝まで、すべて5-0の完璧な試合でした。安定した下半身。動と静、緩急の利いた演武。連続技では、審判を後退りさせるかのような気魄。 後半、肩で息をする選手もいる中、素早い動きでも、少しもぶれません。5-0の数字が示すように、誰が見ても非の打ち所がない演武でした。空手発祥、沖縄育ち、東京オリンピックでも結果を約束されることでしょう。
さて本日の大会では、どの選手が結果を残すでしょうか。6月の県総体の結果からは、注目される学校や選手が予想されますが、上位を脅かす選手もいるようです。
実力が伯仲し、今日の結果で決まる選抜大会のシードが、僅差で、もつれにもつれ、ハイレベルな大会になることを期待して挨拶とします。
閉会式講評
アジア大会で金メダルに輝いた植草歩選手は、順風満帆な空手人生ではなかっようです。
高校までは、練習すればするほどうまくなったのですが、大学では強い先輩ばかり、練習もきつい、何度も退部を申し出て、「もう一週間だけ頑張ってみたら」という顧問の先生の言葉で乗り越えたそうです。
そんな彼女は、「今振り返ってみて、あれは必要な試練だった」と言います。
「空手が強い人は、心が強いと思っています。フィジカルが強くても心に余裕がないと、思うような戦略が使えないし、冷静な判断ができません。心を強くするには、挫折や屈辱から立ち直る経験がないといけないと思うんです。苦しい経験をして、自己分析をして、這い上がろうとする中で、心は鍛えられるんじゃないかって」と植草選手は言います。
今日の試合で結果が出た人、おめでとう。でも強い選手はまだまだたくさんいます。結果が出なかった選手、今が強くなるチャンスです。苦しい経験を積み重ねて、心も技も磨き、また次の大会でお会いしましょう。お疲れさまでした。
空手道のみならず、 どの部活動にも共通するところがあります。皆、頑張りましょう。